子育てをしながら常勤医として外来・論文作成にも励む日々

甲状腺内科

吉岡 和佳Waka Yoshioka

自治医科大学を卒業した後、出身地である和歌山県に戻り初期臨床研修医として和歌山県立医科大学病院で2年間を過ごす。初期臨床研修を終えてからは、そのまま和歌山県立医科大学第一内科に入局し、地域医療に約7年間従事。内科診療を経験するなかで甲状腺の「小さい臓器だが身体全体に影響する」という特徴に魅力を感じ第一内科の赤水尚史教授から宮内昭院長をご紹介してもらい、隈病院に入職。2019年4月以降、非常勤として勤務。

経験が浅い状態から日本甲状腺学会認定専門医を取得
経験が浅い状態から日本甲状腺学会認定専門医を取得

隈病院は国内で有数の甲状腺の症例数を誇っている病院として全国的に有名で、甲状腺専門医の資格を取得していない状態の自分がついていけるのかという不安がありました。しかし、実際に働いてみると、ベテランの医師の方々がとても丁寧に指導にあたってくださいました。内科と外科の垣根も低いため外科の先生とも気軽にコミュニケーションがとれ、甲状腺全体の知識を身につけることができ、「日本甲状腺学会認定専門医」を取得することができました。甲状腺疾患に興味があり、学びたいという思いがあれば、多くの症例を任せてもらえ、比較的早い段階で「日本甲状腺学会認定専門医」を取得することが可能です。

糖尿病専門医資格も維持

隈病院は医師の今までの専門領域などを考慮し、臨機応変に対応してもらえる病院です。私は隈病院入職前に糖尿病専門医資格を取得しており、できればこの資格を維持しながら甲状腺について学びたいと思っていました。糖尿病専門医資格を維持するためには、一定数の糖尿病診療を続ける必要があり、入職する際に週に1度、他の施設で糖尿病外来の研修日を設ける許可をもらいました。病院のサポートのもと、現在は甲状腺を専門としながらも、以前取得した糖尿病専門医資格も維持できています。

ベテラン医師のしっかりとした指導のもと論文を執筆中

隈病院に入職してから、それまであまり取り組んでこなかった学会発表や論文の作成にも従事しています。入職前には、日本語の論文さえ執筆したことがなく、いきなり英語論文を執筆するのはハードルが高いと感じていました。そのような中でも、院長や科長といったベテランの医師が一から指導をしてくださったおかげで、英語論文の執筆もすることができました。過去には「甲状腺全摘出後の女性が妊娠した際のチラーヂンS®の補充について」や、「多胎妊娠の際の対応」などについての講演・論文発表を行っています。現在*も勤務時間内で論文を仕上げることを目標に、次の論文に取り組んでいます。
*取材当時のものです。

隈病院を目指す人へメッセージ

隈病院に入職して2年ほど経過した時期に、産休と育休を取得しました。子供が1歳2か月になるまで休暇をもらい、復帰する際には、スタッフの方々が自然な空気で迎え入れてくれました。復帰してからも、子どもの急な発熱で急遽休ませてもらった時は、外来予約患者を他の医師達で分担して代診してもらったり、検査担当を交代してもらったりと臨機応変に対応していただけています。周囲の方々の協力によって、現在でも常勤医として働くことができており、とてもありがたく感じています。これからの時代、仕事をしっかりしながら子育ても両立したいという医師は多くいると思います。隈病院は、子育てをしながらも常勤医として仕事を続けることができる体制が整っています。