2023.07.07(金)その他
甲状腺眼症の新薬テプロツヌマブ(Teprotumumab)臨床試験の結果が公表されました
甲状腺眼症は失明の恐れもある希少な自己免疫疾患で、眼球突出、複視(ものが重なって見える)などの症状を引き起こし、患者さんの生活の質(QoL)を著しく損なうこともある病気です。
これまで、日本ではその治療法としてステロイド療法や手術しかなく、甲状腺眼症を対象とした治療薬はありませんでした。
そんな中、当院も治験に参加した甲状腺眼症の新薬Teprotumumabの臨床試験結果が公表され、臨床的に意義のある試験結果が得られたことが発表されました。
本治験の共同責任医師である久留米大学医療センター 名誉教授 廣松雄治医師によると、この新薬(Teprotumumab)は「眼球突出や複視などの症状を改善するだけでなく、甲状腺眼症の発症機序(*)をターゲットとした薬物治療の一つの選択肢」になるとのことです。
*機序=メカニズム
参照・出典:
プレスリリース「Horizon Therapeutics plc、活動性甲状腺眼症(TED)を対象としたTeprotumumabの日本での第三相臨床試験(OPTIC-J)の臨床的に意義のある試験結果を発表」
(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000096159.html)
今回の治験は、活動性甲状腺眼症(TED)を対象としていましたが、慢性甲状腺眼症の治験もすでに開始されています。当院も参加しており、8月から投与開始を予定しています。