2024.09.26(木)その他
活動性甲状腺眼症の治療薬としてテッペーザ(R)の日本における製造販売が承認されました
活動性甲状腺眼症の治療薬であるテッペーザ®(一般名:テプロツムマブ Teprotumumab)の製造販売について、アムジェン株式会社から日本における製造販売の承認を受けたと発表がありました。
参照・出典:アムジェン株式会社プレスリリース
「アムジェン、活動性甲状腺眼症の治療薬として
テッペーザ®の日本における製造販売承認を取得」
URL:https://www.amgen.co.jp/media/news-releases/20240925
甲状腺眼症は失明の恐れもある希少な自己免疫疾患で、眼球突出、複視(ものが重なって見える)などの症状を引き起こし、患者さんの生活の質(QoL)を著しく損なうこともある病気です。
これまで、日本ではその治療法としてステロイド療法や手術しかなく、甲状腺眼症を対象とした治療薬はありませんでした。
そんな中、2022年に「活動性甲状腺眼症の日本患者を対象にHZN-001(Teprotumumab)を評価する第Ⅲ相無作為化二重遮蔽プラセボ対照並行群間比較多施設共同試験」が開始され、この治験には当院も参加しています。
2023年6月には、同試験の結果、「臨床的に意義のある試験結果が得られた」との発表があり(https://www.kuma-h.or.jp/information/detail.php?id=313)
さらに、この結果を受けて2024年1月に株式会社アムジェンが製造販売承認の申請を行っていたところでした。
アムジェン株式会社のプレスリリースによると、本治験の共同責任医師である久留米大学医療センター 名誉教授 廣松雄治医師も「(テッペーザ®が日本で製造販売承認されたことは)日本の甲状腺眼症診療をさらに進歩させる大きな出来事であると言えます。」とお話されています。
今回の製造販売承認を受け、隈病院でも活動性甲状腺眼症の治療おいて、患者の皆様の選択肢を増やす重要な転機として、準備を進めています。