2024.12.05(木)学術活動
名誉院長宮内 昭が韓国で開催された国際学会で講演
宮内昭名誉院長が、2024年11月28日から29日に韓国釜山市で開催された、韓国頭頸部腫瘍学会が主催した『第2回International Conference of Head and Neck Oncology (ICHNO)』に招待され、Keynote Lectureを行いました。
第1回ICHNOは2022年にソウルで開催され、その時にも招待され「低リスク甲状腺微小乳頭癌の積極的経過観察の現状」の講演を行いました。
今回は引き続き2回目の招待講演で、「甲状腺手術における喉頭神経の同定、保全、これらを損傷した場合の修復による音声の回復」について40分間の講演を行いました。
喉頭を支配している神経には上下の2本の喉頭神経があります。
下喉頭神経は一般的には反回神経と呼ばれています。癌の浸潤や手術操作でこれが麻痺すると声帯が麻痺し嗄声などの障害を来します。
上喉頭神経は内枝と外枝があり、外枝が麻痺すると高い声が出なくなります。
当院は世界でももっとも早くから熱心に反回神経の再建手術を行ってきており、いくつもの新しい手術手技を報告してきました。
そのことに加えて、今回は、再建した神経ネットワークが機能していることの筋電図での証拠を提示・報告しました。
世界で初めての報告です。
さらに、外枝の損傷に対して、頸神経ワナ・外枝吻合を行うと高音がかなり回復すること報告しました。
これも隈病院発の世界で初めての手術手技です。
講演に先立ち、紹介を受ける宮内名誉院長