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2025.02.13(木)学術活動

第2回隈病院地域公開講座が開催されました

2月1日に第2回となる隈病院地域公開講座が開催されました。
強力な寒気と雨天予報の心配な中でしたが、多くの方にご来場いただきました。

今回の講演テーマは「気になる甲状腺 ―あなたも“甲状腺”しらべてみませんか?」。
更年期障害や心臓病、うつ症状や不妊症など、一度は不安に感じたことがあるような病気と甲状腺疾患は症状がよく似ている場合があります。長年、悩まされ続けていたその症状の原因が、「実は甲状腺だった」ということも。

MIYAUCHI HALLの大スクリーンを使って、図や写真を交えて解説しました

講師は隈病院学術顧問(内科)の西川光重医師

今回の講演では、そんな「もしかしたら気付いていないだけ?」の甲状腺の病気について理解するため、以下の内容について、初めて甲状腺を知る方にもわかりやすく解説しました。

  • 甲状腺ってなに?・・・甲状腺の基本について
  • 甲状腺の病気について・・・「バセドウ病」「橋本病」「甲状腺腫瘍」代表的な3つの病気
  • 甲状腺の病気の症状、診断、治療について

西川医師の講演では、甲状腺がつくるホルモンが体を元気にするために必要不可欠なものであることや、甲状腺の病気が決してめずらしいものではないこと(最大で女性4人に1人が何らかの甲状腺疾患をもっているとも)を導入として、甲状腺の代表的な3つの病気「バセドウ病」「橋本病」「甲状腺腫瘍」にクローズアップし、解説を行ないました。

それぞれの病気の診断ガイドラインの内容も紹介しながら、診断時に医師が確認するポイントを説明したり、内服薬の特性や副作用に関する情報も含めて、患者の皆様とともにどのように治療法を決めていくかなどについてもお話しました。

1時間という限られた時間の中で、会場の皆様に病気についてよく理解していただき、心当たりのある方には安心して検査や治療に向き合っていただけるように、ぎゅっと凝縮した内容をお届けしました。

会場の席はほぼ満席となるほどの盛会でした

講演後、Q&Aセッションで会場の方からの質問に答える西川医師

講演後のQ&Aセッションでは、講演前に配布した質問シートにて会場から質問を募り、講師の西川医師がお答えしました。

来場された方の中には、すでに医療機関に受診している方も多く、講演で取り上げた3つの代表的な病気についてのより具体的な症状や治療に関する質問などが寄せられました。

「親族が甲状腺がんになり、自分も甲状腺の検査を定期的に受けるべきか?」という質問に対しては、甲状腺がんの種類によっては遺伝の要因があるものもあるが、最も頻度の高い「乳頭がん」という種類であればそこまで心配する必要はないとお話したうえで、とはいえ「甲状腺は、下垂体や膵臓とは異なり、外から触れることができる内分泌臓器」であることから、「時々は喉仏の下あたりに手を添えて唾を飲みこみ、甲状腺全体や甲状腺の一部に腫れやしこりのような感触がないか、セルフチェックをしてみてほしい」とお話しました。

早い段階で病気に気付くことができれば、早期に治療を開始できます。皆さんもぜひ、定期的にご自身の“甲状腺”に意識を向けてみてください。

プライベートに関する質問も飛び出すなど、和気あいあいとした雰囲気

また、当日は隈病院3階フロアにある売店「ハナとクマ」が出張出店し、本日講演した西川医師等が編著をつとめた書籍「甲状腺の病気といわれたら バセドウ病・橋本病・甲状腺腫瘍」(NHK出版)と、隈病院の開院90年の歴史をまとめた書籍「神戸から世界へ 最高の医療を求めて甲状腺専門病院の90年」(大月書店)も販売されました。

これらの本は、3階「ハナとクマ」売店コーナーでいつでも購入いただけます。

甲状腺への関心が高まり、ご購入いただいた方がたくさんおられました

当日、ご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。

隈病院では、今後も定期的に、MIYAUCHI HALLでの催しを企画してまいります。
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