橋本病 首に現れる症状 (はしもとびょう くびにあらわれるしょうじょう)
首の腫れ
橋本病では、甲状腺は通常はゆっくりと増大します。そのため、初期には特に首の自覚症状はなく、甲状腺にも大きな変化がないこともことが多いですが、次第にやや弾性でやや硬い甲状腺を触れるようになります。ただし、甲状腺機能低下症が進行した場合やリンパ腫を合併した場合などは急速に増大し圧迫感が認められます。橋本病の炎症所見が急に強くなった場合(急性増悪)は、疼痛を伴います。稀に気管の背面まで増大が進展する場合は、呼吸困難の症状が出現することもあります。首の部位でも喉や気管の炎症などがあると甲状腺に由来する症状と区別がつきにくいことがありますので、自己判断せずに専門病院の受診をお勧めします。▼比較的大きな甲状腺腫を有する橋本病患者の首の写真
症状の特徴
甲状腺全体が腫れます(びまん性甲状腺腫)。典型的には、硬く、表面を触った感じがゴツゴツとした印象があります。ただし、甲状腺の腫れはゆっくりと進みますので、甲状腺自体が腫れていることに気付かないことが多く、「首が太くなった」、「下を向いたり、腕を挙げたりしたときときに圧迫感がある」、「去年着ていた服の襟のボタンが閉まりにくくなった」などの訴えを聞くことがあります。検診や風邪で見てもらったときに医師に指摘されたり、久しぶりに会う知人から指摘されたりして腫れていることに気付くことも多いです。また、皮膚の乾燥があり、かさかさした感じになります。
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