2021.09.15

バセドウ病と首の症状 (ばせどうびょうとくびのしょうじょう)

  • バセドウ病
  • 甲状腺の病気の症状
  • 首の症状

首の腫れ

バセドウ病は、甲状腺が広範囲に広がるように腫れあがる(腫大する)病気です。首部分の腫大が大きいときには、特に下を向いたり腕を上げたりするときに違和感が強くなります。
腫れ方としては、ゴムの様に弾性で柔らかくなるのが特徴です。同じように甲状腺が腫大する病気として橋本病がありますが、こちらは硬く腫れあがります。
 
バセドウ病では、未治療時には内部の血流量が増加しており、聴診器を当てるとしばしば血管雑音(血管の中を多くの血液が流れる時に出るザーザーという音)が聴取されます。
子供や体格の良い男性などでは、首部分の腫大が著明に見えても、脂肪や筋肉のつき方により、甲状腺は見た目ほど大きくないこともあります。
一方で、高齢者ではバセドウ病にかかっていても、首の腫れが見られない方も多くいます。

▼バセドウ病患者の頸部

バセドウ病と橋本病の首の腫れ比較

甲状腺の検査を受ける目安について

触ったときに、甲状腺の輪郭を感じるほどの腫れがある場合は、バセドウ病や橋本病が疑われるため、早期に診療を受けることが推奨されます。
ただし、バセドウ病や橋本病では首の腫れが初発の症状となることは稀です。
バセドウ病では強い疲労感や手足の震え、橋本病は体のむくみや無気力などの症状が検査を受ける目安となります。詳しくは下記のコンテンツをご参照ください。
 

 

腫れた部分へのマッサージはNG

首が腫れているとついつい手で圧をかけてしまいそうになりますが、甲状腺自体をマッサージするなどは極力控えてください。押さえても小さくはなりません。外から力が加わることで甲状腺組織にダメージを与えてしまい、内部で出血を起こす危険性がありますので、お勧めしません。

治療による首の症状の経過

バセドウ病の治療では、まず薬によって血液中の甲状腺ホルモンを下げ、正常にもどします。これにより甲状腺機能亢進症状は軽快しますが、首の腫れはおさまらないことも多く、アイソトープ治療や手術による治療に移行する場合があります。
詳しくは下記のコンテンツをご参照ください。
 

 

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