マンモグラフィ検査 (まんもぐらふぃけんさ)
マンモグラフィ検査とは
検査時間:約10分マンモグラフィ検査とは乳房のX線撮影のことです。専用のX線装置を使い、乳房を圧迫して撮影をします。
この検査では腫瘤(しこり)、石灰化(乳腺の中にカルシウムが沈着したもの)のほか、左右を比較した時に非対称な影や正常の乳腺構築が歪んでいるもの、リンパ節などを主な所見としてみています。特に乳がんの初期症状のひとつでもある微小石灰化や、自覚症状が出現する前の小さながんなどを見つけることに優れており、乳がんの早期発見に有用な検査です。また、乳がん検診でのマンモグラフィ検査の受診継続によって、乳がん死亡率が低下することが統計学的に証明されています。
マンモグラフィ検査の流れ
当院では入室後、上半身の衣服を脱ぎ、ケープを羽織っていただきます。そして装置の正面に立ち、撮影台に乳房を乗せます。その後、技師が乳房全体をしっかりと広げ、圧迫板で押さえて撮影をします。通常、上下からとななめ横からの2方向を左右それぞれ、計4枚の画像を撮影します。一枚の画像を撮影するために乳房を圧迫する時間は数10秒です。なぜ撮影時に乳房を圧迫する必要があるのでしょうか?
個人差はありますが乳房を圧迫する際、多少の痛みがあるかと思います。しかし、体がこわばっていたり、圧迫の際に体が引けたりして十分な圧迫ができないと精度の高い画像を撮影することが困難です。立体的で厚みのある乳房をそのまま撮影しても、乳腺・脂肪・血管などの重なりによって病変が見えにくくなります。乳房を圧迫して薄く引きのばすことで、これらの組織の重なりが少なくなり、しこりの影や細かい石灰化まではっきりと写った画像を撮影することができます。また、圧迫することで体動によるブレ(ピンボケのような画像)を防いだり、被ばく量を少なくすることもできます。
技師が患者さんに合わせてポジショニングなどを誘導しますので、できるだけ体の力を抜いて検査にご協力をお願いいたします。
自作のケープで安心感アップ!
マンモグラフィ検査は、乳房だけを直接圧迫して撮影するので上半身裸になる必要があります。当院では、上半身に身につけていただけるよう、タオルにボタン・ゴム・クリップなどを取り付けた自作のケープをご用意しています。撮影時このケープを羽織ったままで検査が可能です。
安全に検査を受けていただくために
● 髪が長い方はたばねてください。● アクセサリー、眼鏡などははずしてください。
● 妊娠中の方、心臓ペースメーカーを装着の方、豊胸術をされている方は、検査を行えない場合がありますので必ず事前にお申し出ください。
当院では“検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師”の資格を取得した女性技師がすべての撮影を行ってます。5年ごとの更新試験も受講し、その都度技師同士で検査に関わる知識や技術の情報交換に積極的に取り組んでいます。乳房をはさまれるのが心配な方、強い痛みを感じたことがあってこわいという方もおられますが、できるだけ不安や緊張を取りのぞき、安心して検査を受けていただけるよう心がけています。